Creator's File Vol.09 ジャネット・スティーブンソン

Profile

活花や日本庭園、寺院、着物のデザイン、木版技術などの日本文化の「美」からインスピレーションを受けたフォトモンタージュ作品で高く評価されている注目のアーティスト。以前は風景画家として活動しており、絵画的な手法を用いて作品を制作している。作品には水や花がモチーフとして多く登場し、自然の優美な強さを表現している。

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ジャネット・スティーブンソン

ジャネット・スティーブンソンさんにお話を伺いました

風景画家からファインアートフォトグラファーへの転身について、幼少期を過ごした日本への思いなど、創作の過程を知ることができる貴重なお話を伺いました。

J=ジャネット・スティーブンソンさん AI=アマナイメージズ

ファインアートフォトグラファーになったきっかけは何ですか?

J: 今から8年前、デジタルカメラをもらったことがきっかけでした。その頃、写真の編集ソフトを使うようになっていて、私の中のクリエイティブワールドで、何かが回り始めたのです!多くのフォトグラファーが長年浸かっていたアナログ世界からデジタルの世界を模索し始めたのと同様に、この奇跡的な新しいテクノロジーに興奮を覚えました。それは、もしかしたら単なる絵描きで終わっていたかも知れない私のアーティストライフに信じられないくらいの変化をもたらしました。

フォトモンタージュについて教えてもらえますか?

J: 長年、大地や海の風景は私の情熱の対象でした。画家として、自然が織り成す光と造形を、ウィンザー&ニュートンの水彩絵の具でアッシュペーパー上にとらえることに専念していました。制作の手法に変化をもたらたしたのは、自然の広がる場所から都会へと移ったことでした。水彩絵の具の柔らかなタッチは、もはや私のまわりの環境を表現するのには向かず、最新のテクノロジーを取り入れることがぴったりだったのです。
AI: 写真はどのように撮っているのですか?
J: 写真を撮りに(集めに)行くときはいつも、気の向くままにスナップしています。それを"フォト・サファリ"と呼んでいますが、その中で大抵の"トロフィー"(一番のお気に入り)は花の写真ですね。また、都市には作られたビジュアルがまるで落ち葉のように溢れています。建物の細かな部分であったり、光を反射するデパートの窓ガラスであったり、歩道を歩いているとちょっとした驚きに出会うこともあります。
作品番号00745000499

印象に残っている制作過程や忘れられない作品はありますか?

J: 去年の夏、山間の町でおこなわれたアートフェアに参加したときのことです。私がブースのセッティングを終えたとき、3人の少年が私の作品に向かって走り寄ってきました。食い入るように作品を見つめる少年たちの熱心さに私は驚かされました。何故なら、彼らはアートを鑑賞するよりも、スケートボードで家に向かいTVゲームで遊ぶタイプに見えたからです。
やがて、少年の1人が作品の値段を聞いてきたので、私が10ドルと答えると、少年は嬉しそうに笑い、私たちは一緒にその作品を取り外しました。数時間後、少年たちは再び戻ってきて、また1人が値段を聞き10ドルを払うと、大切そうに作品を脇にかかえて去って行きました。エージェントはそんな安売りに反対しましたが、私は彼らの手の届く価格で作品を売ったことを後悔していません。

日本のアートから受けた影響について教えてください

J: あらゆる自然の営みが日本のアートを刺激していると思います。そんな日本のアートを取り巻いているすべてが私を感動させるのです。 素朴な焼物、茶碗の美しさからこけし人形のやさしい曲線、食べるアートと言っても過言ではない寿司、夏の匂い、複雑に入り組んだ畳の目、繊細につくられた障子...
まだ小さい頃、日本に住んでいた時に、さまざまな日本文化に触れました。 私を魅了して止まなかった黒いインクで描かれた分厚い漫画雑誌、盆踊り、母と一緒に通ったいけばな教室。すべて楽しい思い出で、私のクリエイティビティに大きく影響を与えています。
そして一番は、木版画(浮世絵)の美しさと出逢えたことです。 どんな制作手法も、どんなアートの流行も、木版画の美しさほど私に影響を与えたものはありません。

アマナイメージズと取り組んでみたいことや、
メッセージがあればお願いします

J: アマナイメージズ独占の作品を制作することも考えています。今年発表した"Spring Series"は木版画のエッセンスを採り入れたモンタージュ作品が含まれていて、"Beauty Mark"と"Beauty Mark2" は美しく広がる木版画の見え方を反響させたものです。 アマナイメージズのために、そういった手法でオリジナル作品を作ることができたら嬉しいですね。アマナイメージズは、アーティストと人々を繋ぐ橋のようなものだと思います。アマナイメージズで取り上げてもらえたことを、とても嬉しく思っています。

(2013年7月31日 メールインタビュー)

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