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世界を驚かせたJAPANESE ART 春画 いま話題の春画を特集しました

いま最も注目されているアートといえば、春画。日本初の春画展としてニュースになった永青文庫の「SHUNGA 春画展」は、休日には建物の外まで行列ができるほどの盛況ぶりです。

「春画」は近年海外で高く評価されており、日本の性風俗を垣間見ることのみならず、浮世絵の高い芸術性を知る上で非常に重要な役割を果たしています。今回の春画展は2013年に大英博物館で開催され、ヨーロッパ最大級の春画展として話題となった展覧会をベースにしていますが、大英博物館の2万点におよぶ浮世絵コレクションのうち、およそ250点は春画。これらの貴重な春画コレクションを中心に、話題の「春画」を紐解きます。

春画とは

Erotic Scene of a Man and Woman in front of a Desk; Painting 作品番号 20048005313

性風俗を描いた絵画で、特に江戸時代に流行した浮世絵の一種。笑い絵や枕絵、枕草紙、秘画、ワ印とも呼ばれ、それほど露骨な描写でない絵は危絵(あぶなえ)とも呼ばれた。
享保7年(1722年)享保の改革により好色本が禁止されたが、需要はなくならず、これより非公開で販売されるようになった。そのため普通の浮世絵のように幕府の規定を守る必要がなくなり、通常では出版できない極彩色の作品が制作されるなど芸術性の高い作品が生まれた。
幕府による取締りの対策として、作者、絵師、版元が分からないよう画中に隠号という形で名が記されたが、有名な絵師のほとんどが春画を手がけたといわれる。

春画コレクションを見る

有名絵師たちの春画

  • Utamakura 歌まくら (Poem of the Pillow) 作品番号 20065001214喜多川歌麿大首絵の美人画で知られる絵師、喜多川歌麿はの制作した艶本『歌まくら』は春画の中でももっとも有名な作品の1つである。
  • Sode no maki (Handscroll for the Sleeve) 作品番号 20065001166鳥居清長八頭身の美人画で知られる清長も多くの春画を手掛けたが、中でも極端に横長のサイズに描かれた『袖の巻』が有名。
  • Woodblock print, Japan; by Suzuki Harunobo (1725 - 70) 作品番号 20048005280鈴木春信淡い色彩が印象的な美人画を描いた春信は『艶色真似ゑもん』という12枚の揃物で諸国好色修業を描いている。

美術館の所蔵作品

  • 大英博物館大英博物館イギリス、ロンドンの大英博物館は約800万点の収蔵品を誇る世界最大級の博物館。1753年に世界初の国立博物館として創設され、1759年1月15日一般公開された。ヨーロッパ最大規模の浮世絵コレクションを所蔵し、歌麿の『歌まくら』に代表される春画も数多く所蔵している。
  • ビクトリア・アンド・アルバート博物館 作品番号 25643003033ヴィクトリア&アルバート博物館ヴィクトリア女王とアルバート公の名を冠する通称V&Aは、美術、デザイン、工芸の多岐にわたるコレクションを有するイギリス、ロンドンの国立博物館である。1851年に開催されたロンドン万博の収益と展示品を基に1852年に開館し、浮世絵も多くコレクションしている。
     

陰号色々

江戸時代、絵師たちは幕府の摘発から逃れるため、「陰号(いんごう)」といわれる別名を使って春画を制作していました。絵師たちの用いた洒落っ気のある陰号から江戸の粋が伝わってきます。

葛飾北斎 → 紫色雁高(ししきがんこう)
歌川広重 → 色重(いろしげ)
歌川国芳 → 一妙開程芳(いちみょうかいほどよし)
歌川国貞 → 不器用亦平(ぶきようまたへえ)
渓斎英泉 → 淫乱斎英泉(いんらんさいえいせん)

Kinoe no komatsu'. Women and an octopus. Katsushika Hokusai 作品番号 20065001140
北斎『喜能会之故真通』(きのえのこまつ)


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