写真にはどんな権利が存在するのか? 写真の権利について

写真やイラストには「著作権」があります。アマナイメージズで販売しているストックフォトや他社の無料素材サイトなどで取り扱っている作品も例外ではなく、保護期間を過ぎるか放棄されない限り、著作権保護の対象となります。
ストックフォトの場合、使用料を支払い利用許諾を得た場合でも、著作権が消滅したり譲渡されたわけではありません。 ロイヤリティフリー素材のご購入や無料素材のダウンロードも同様です。
アマナイメージズでは、お客様に安全に写真をご利用いただくために、著作権や被写体の肖像権など、さまざまな権利に基づいた注意情報を作品情報に掲載していますので必ずご確認ください。

この写真に関する権利

写真の著作権

著作権法によって保護されている、著作物の一定の利用を排他的に支配する権利。

美術の著作権

美術作品などの著作物が識別可能な状態で写っている場合、被写体の著作権も含まれる。

美術品を利用する場合の注意点

著作権

著作権とは

著作権は、“思想または感情が創作的に表現された”著作物の利用(出版・複製・放送・インターネット利用など)を排他的に支配できる著作者の権利です。「知的財産権」の1つとされ、一部または全部の譲渡・相続が可能です。
一方で、人格権の1つである「著作者人格権」は著作者のみに帰属する一身専属権とされ、譲渡・相続はできません(ただし、著作者の死後も一定の保護があります)。
これらの権利は、日本では著作権法によって保護されると同時に、日本がベルヌ条約などの国際条約に加盟していることから、海外においても条約に基づいて保護されます。

※「著作者人格権」とは、著作物公表の可否・時期・方法の決定をする権利(公表権)、著作者の氏名(実名または変名)を表示する、またはしない権利(氏名表示権)、勝手に改変させない権利(同一性保持権)、名誉または声望を害する利用をさせない権利(名誉声望保持権)のことを言います

著作権保護期間

日本の著作権法では、著作物の保護期間は原則として著作者の死後50年と定められています。ただし、無名または(本人が誰か分からない)変名の著作物、団体名義の著作物は公表後50年、映画は公表後70年間保護されます。
日本では創作と同時に権利が発生する「無方式主義」をとるため、登録などの手続きを経ることなく著作権が発生し、保護期間は死亡・公表・創作の翌年1月1日から起算されます。

  • ※以下の場合には、上記よりも短い保護期間となることがあります
    • ・無名・変名の著作物は、公表後50年経過前に死後50年経過したと認められれば、死後50年間のみ保護
    • ・団体名義の著作物は、創作後50年以内に公表されなければ、創作後50年間のみ保護
    • ・映画の著作物は、創作後70年以内に公表されなければ、創作後70年間のみ保護
  • ※著作権者が外国(第二次世界大戦における連合国)人である場合など、戦時加算により保護期間が上記よりも長くなることがありますので、注意が必要です

著作権・著作者人格権侵害にあたる行為

著作権者の許諾なく著作物の全部、または一部を利用することや、許諾された範囲外の利用をすることは、原則として著作権侵害となります。例えば、模倣の場合は複製権または翻案権侵害、ホームページへの掲載の場合は複製権および公衆送信権侵害などにあたります。なお、屋外に恒常的に設置されている美術品や建築など一定の例外的場合には、権利者の許可なく著作物を利用することができます。また、著作物の無断改変は原則として著作者人格権(同一性保持権)の侵害となります。

美術品を利用する場合の注意点

絵画・彫刻などの美術品は長い期間愛され、著作権保護期間を過ぎた後もさまざまな用途で利用されています。
長期に渡り利用される美術品だからこそ気をつけるべきポイントをまとめました。

著作権保護期間の戦時加算

美術品の著作権でよく問題になるのが「戦時加算」による保護期間の延長です。「戦時加算」とは、著作権者が第二次世界大戦における連合国民である場合、戦前・戦中の著作物について、およそ10年間(対象国によって異なる)の保護期間が加算されるというものです。
サンフランシスコ平和条約第15条に基づき、日本が連合国に対して負っている義務として、連合国・連合国民が戦前・戦中(1941年12月7日から平和条約の効力が生じる日の前日まで)に取得した著作権の保護期間について、1941年12月8日から(戦中に取得した著作権については取得時から)、当該国との平和条約の効力が生じる日の前日までの期間を通常の著作権保護期間に加算して保護する旨を「連合国及び連合国民の著作権の特例に関する法律」で規定しています。

※具体的な戦時加算は、アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、オーストラリア(3,794日)、ブラジル(3,816日)、オランダ(3,844日)、ノルウェー(3,846日)、ベルギー(3,910日)、南アフリカ(3,929日)、ギリシャ(4,180日)等

著作者人格権における遺族の権利

著作者人格権は著作者のみに帰属する一身専属権とされ、譲渡・相続はできません。ただし、"著作者の死後も著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない"と定められており、そのような行為があった場合、遺族はその行為の差し止めや損害賠償を請求することができます。
著作権保護期間を過ぎた後でも著作者人格権が問題になり得ますので注意しましょう。

※著作権法116条(著作者又は実演家の死後における人格的利益の保護のための措置)での遺族とは、死亡した著作者又は実演家の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹をいいます

※上記は美術品のみに該当するものではありません

監修者プロフィール

  • 福井健策弁護士/ニューヨーク州弁護士。骨董通り法律事務所 for the Arts 代表パートナー。日大芸術学部客員教授。
  • 北澤尚登弁護士/ニューヨーク州弁護士。骨董通り法律事務所 for the Arts パートナー。